アトピー性皮膚炎の漢方薬処方
アトピー性皮膚炎以外のアレルギー疾患を合併している方は、まずアレルギー体質の改善を行うと良いと思います。
合併症状が無く皮膚の症状が特に気にかかる場合以下の処方を参考にして下さい。
実証の処方
顔色が赤くイライラやのぼせ症状がある方は「黄連解毒湯」。
顔や頭部の症状で、湿疹や肩こりがある方は「葛根湯」か「紫根牡蛎湯」、ジュクジュクした発疹がある方は「治頭瘡一方」、充血している方は「清上防風湯」。
皮膚が乾燥し口が渇く方は「白虎加人参湯」、痒みが強く熱を感じる方は「消風散」が候補になります。
虚実間証の処方
皮膚が乾燥し手足のほてりやのぼせ症状がある方は「温清飲」。
皮膚が浅黒く、手のひらに汗をかく方は「荊芥連翹湯」。
化膿していて皮膚の赤味が目立つような方は「十味敗毒湯」。
口が渇き自然発汗がある方は「越婢加朮湯」か「茵蔯五苓散」が候補になります。
虚証の処方
疲労感や寝汗をかく方は「黄耆建中湯」。
発汗が多くジュクジュクした発疹がある方は「桂枝加黄耆湯」。
皮膚が浅黒く神経質で風邪をひきやすい方は「柴胡清肝湯」。
皮膚が乾燥し痒みが強い方は「当帰飲子」。
倦怠感や貧血、食欲不振などの症状がある方は「補中益気湯」か「十全大補湯」が候補になります。
