うつ病の漢方薬処方
うつ病は20代の若者に多く現われる症状で、理由無く気分が沈んだり、何でも悲観的に捉えたり考えたり、食欲や性欲が減退するなど肉体にも様々な影響を与えます。
通常数ヶ月で一旦症状が回復しますが再発率も高く、理性で乗り切れないのが特徴です。
うつ病では肉体面にも影響を与えますが、これらを改善することで精神面も晴れてくることも少なくありません。
漢方治療でいう「気虚」や「気滞」を改善するような処方をご紹介します。
実証の処方
不安感や焦燥感が強く、便秘がちで不眠傾向にある方は「柴胡加竜骨牡蛎湯」が候補になります。
虚実間証の処方
強い気うつ感や、咽や胸の使えがある方は「半夏厚朴湯」か「柴朴湯」、「香蘇散」が候補になります。
虚証の処方
不安感が強い場合で、頭痛、肩こり、動悸、不眠傾向にある方は「桂枝加竜骨牡蛎湯」、イライラし特に原因が見つからないのに様々な不調を訴えるような方は「加味逍遙散」か「女神散」、貧血や不眠傾向で胃腸障害があり、物忘れをよくする方は「加味帰脾湯」か「温胆湯」。
やる気が出ない方は「補中益気湯」か「十全大補湯」が候補になります。
また西洋薬の抑うつ薬を服用し食欲不振になった方は「六君子湯」を試すと良いでしょう。