蓄膿症の漢方薬処方
蓄膿症、慢性副鼻腔炎は、副鼻腔に膿が溜まり炎症を起こす病気で、頭重感が出たり呼吸が苦しくなったりと集中力も散漫になりがちです。
主に西洋薬での治療を主体としながら、漢方薬でサポートするような治療が理想的です。
実証の処方
首や肩のコリがある場合で、頭痛や発熱症状がある方は「葛根湯加川芎辛夷」、頭重感がある方は「葛根湯」、肥満気味で便秘やのぼせ養生がある方は「防風通聖散」が候補にあがります。
実証の処方には「麻黄」を含む漢方薬が揃っているので、高齢者や持病を持っている方は使用しないで下さい。
虚実間証の処方
みぞおち下に抵抗・圧痛がある場合で、肩こりや不安感や焦燥感が強い方は「小柴胡湯」、腹筋が緊張して固くなっている方は「四逆散」か「柴胡疎肝湯」。
皮膚が浅黒く、腹筋が硬直し、手足の発汗症状がある方は「荊芥連翹湯」か「辛夷清肺湯」が候補にあがります
虚証の処方
立ちくらみや動悸、のぼせ、口が渇くなどの症状がある方は「苓姜朮甘湯」。
虚弱体質で倦怠感が強く、食欲不振、頭痛や咳が出る方は「補中益気湯」か「千金内托散」が候補になります。