肥満の漢方薬処方

肥満とは体脂肪が増えすぎた状態で、BMI指数では25以上で肥満傾向にあると判断されます。
体脂肪が増えすぎると、いわゆる生活習慣病を誘発しやすくなってしまうため、しっかりと改善するのが健康を考える上で上策です。
漢方薬での体質改善はあくまでサポートとして捉え、基本は減食や運動といった療法をこなすことが大切です。

基本は実証の方のための処方

血色良好で太鼓腹、肩こりやむくみ、のぼせ症状、便秘傾向にある方は「防風通聖散」。

みぞおちにつかえる感じがあったり、肋骨下に圧痛や不快感がある場合は「大柴胡湯」。

興奮しやすく、のぼせ症状がある方は「桃核承気湯」か「通導散」。

お腹の張りが強く、便秘傾向で精神的に不安になりやすい方は「大承気湯」か「大黄牡丹皮湯」。

虚証の処方

虚証の方でも肥満傾向になる場合があり、大抵その場合は、色白で水太り体質、汗が多く下肢が浮腫むような方で、そういった方には「防已黄耆湯」か「九味檳榔湯」が候補になります。

 

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虚実証とは

その人が生まれながらに持っている要素を「証」として分類したのが虚実証です。


実証
体格・骨格がガッチリしていて、筋肉量も多く、胃腸が丈夫な方。


虚証
体格・骨格が弱々しく、筋肉量も少なく、胃腸虚弱な方。


虚実間証
体格・骨格、筋肉量が普通で、胃腸も問題ない方。


自分が実証だと思う方は「実証~虚実間証」、虚証だと思う場合は「虚実間証~虚証」と判断すると漢方薬の選択が広がります。

陰陽証とは

陽証
冷たい飲み物や寒冷刺激を好む方、風邪で熱が出た時、身体が熱くなる方


陰証
温かい飲み物や温暖刺激を好む方、風邪で熱が出た時に寒くなる方


病気の進行状況によっても陰陽の表現が使われ、症状が強く現われる進行期を陽、病状が落ち着いてきた時を陰として判断する場合もあります。

気血水とは

漢方では気と血と水がバランス良く体内を流れることで健康を保つと考えられています。 「気」は根本的な生命エネルギーを表し、心身の活力や免疫に影響します。
「血」は血液やその機能、それによって運ばれる栄養、ホルモンなどを表します。
「水」は血液以外の体液や体内の水分、リンパ液や消化液、尿や汗などの機能を表しています。


気虚…気の量が不足し活力が低下している状態


気逆…気が上へと逆流している状態


気うつ(気滞)…気の流れが悪くなっている状態


瘀血…血流が悪くなり停滞している状態


血虚…血の量や機能が低下している状態


水滞(水毒)…余分な体液が体内に溜まった状態