扁桃炎・咽頭炎の漢方薬処方

これらの病気は細菌やウィルスによって引き起こされるのが一般的で、抗生物質を主体として治療が行われますが、抗生物質の中には下痢や腸のトラブルを誘発するものもあります。
それらの症状が起こりやすい方は漢方薬治療を併用しながら調整するのも一つの方法です。

実証の処方

アゴや肩がこる、咽が痛む、悪寒や発熱などの症状がある場合は「葛根湯」か「升麻葛根湯」。
口が渇き粘つく、咽の炎症がある方は「麻黄湯」か「麻杏甘石湯」。
咽の痛みがあり、関節痛や筋肉痛、汗が出にくいなどの症状がある場合は「小柴胡湯加桔梗石膏」。

虚実間証の処方

悪寒や発熱がある場合で、咽が痛み化膿症状などもある方は「桔梗湯」か「駆風解毒散」、頭痛や頭重感、咽がチクチクして咳が出る方は「桂麻各半湯」。
咽の炎症、化膿、肌が浅黒いような方は「荊芥連翹湯」が候補になります。

虚証の処方

虚弱体質で炎症を繰り返すような方は「小建中湯」か「排膿散及湯」。
咽の赤味が強く痛みも強い方は「甘草湯」。
微熱があり悪寒、咳、アゴや肩こりがある方は「麻黄附子細辛湯」が候補になります。

 

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虚実証とは

その人が生まれながらに持っている要素を「証」として分類したのが虚実証です。


実証
体格・骨格がガッチリしていて、筋肉量も多く、胃腸が丈夫な方。


虚証
体格・骨格が弱々しく、筋肉量も少なく、胃腸虚弱な方。


虚実間証
体格・骨格、筋肉量が普通で、胃腸も問題ない方。


自分が実証だと思う方は「実証~虚実間証」、虚証だと思う場合は「虚実間証~虚証」と判断すると漢方薬の選択が広がります。

陰陽証とは

陽証
冷たい飲み物や寒冷刺激を好む方、風邪で熱が出た時、身体が熱くなる方


陰証
温かい飲み物や温暖刺激を好む方、風邪で熱が出た時に寒くなる方


病気の進行状況によっても陰陽の表現が使われ、症状が強く現われる進行期を陽、病状が落ち着いてきた時を陰として判断する場合もあります。

気血水とは

漢方では気と血と水がバランス良く体内を流れることで健康を保つと考えられています。 「気」は根本的な生命エネルギーを表し、心身の活力や免疫に影響します。
「血」は血液やその機能、それによって運ばれる栄養、ホルモンなどを表します。
「水」は血液以外の体液や体内の水分、リンパ液や消化液、尿や汗などの機能を表しています。


気虚…気の量が不足し活力が低下している状態


気逆…気が上へと逆流している状態


気うつ(気滞)…気の流れが悪くなっている状態


瘀血…血流が悪くなり停滞している状態


血虚…血の量や機能が低下している状態


水滞(水毒)…余分な体液が体内に溜まった状態