啓脾湯読み方:ケイヒトウ

適応する病気・病症

胃炎、消化不良、腸炎、下痢、胃腸虚弱、等

上記の病名は順不当で本漢方薬の効果が適した順番に並んでいる訳ではありません。
啓脾湯がご自分の状態(体格や体力、症状など)に合うか、以下の項目をチェックして下さい。病名は合致しても、その人の体の症状や体格、傾向と合わない場合、漢方薬の効果をあまり感じられません。

気血水 ---
陰陽証 陰証(寒証、風邪の時に寒がったり、熱い飲み物や温熱刺激を好む人)に有効
虚実証 虚証(体力が無く反応がにぶく虚弱な状態、華奢な体格の人)に有効
現在の状態
  1. 水っぽい下痢がある
  2. 食欲不振
  3. 嘔吐する
  4. 腹痛がある
  5. 神経質である
  6. 体力が衰弱している
お腹の状態 腹壁は軟弱で力が無い
脈の感じ 白い舌苔がある
舌の見た目 ---

啓脾湯(ケイヒトウ)は上記の様な症状の方に有効な漢方薬処方です。

服用期間の目安

一週間程度服用してください

副作用や注意点

発疹やかゆみ、蕁麻疹、手足のだるさや痺れ、全身の脱力感などが現れた場合は服用を中止してください

配合されている生薬

人参蒼朮白朮)、茯苓蓮子山薬山査子陳皮沢瀉甘草大棗生姜

啓脾湯を扱う漢方関連会社

ツムラ

 

虚実証とは

その人が生まれながらに持っている要素を「証」として分類したのが虚実証です。


実証
体格・骨格がガッチリしていて、筋肉量も多く、胃腸が丈夫な方。


虚証
体格・骨格が弱々しく、筋肉量も少なく、胃腸虚弱な方。


虚実間証
体格・骨格、筋肉量が普通で、胃腸も問題ない方。


自分が実証だと思う方は「実証~虚実間証」、虚証だと思う場合は「虚実間証~虚証」と判断すると漢方薬の選択が広がります。

陰陽証とは

陽証
冷たい飲み物や寒冷刺激を好む方、風邪で熱が出た時、身体が熱くなる方


陰証
温かい飲み物や温暖刺激を好む方、風邪で熱が出た時に寒くなる方


病気の進行状況によっても陰陽の表現が使われ、症状が強く現われる進行期を陽、病状が落ち着いてきた時を陰として判断する場合もあります。

気血水とは

漢方では気と血と水がバランス良く体内を流れることで健康を保つと考えられています。 「気」は根本的な生命エネルギーを表し、心身の活力や免疫に影響します。
「血」は血液やその機能、それによって運ばれる栄養、ホルモンなどを表します。
「水」は血液以外の体液や体内の水分、リンパ液や消化液、尿や汗などの機能を表しています。


気虚…気の量が不足し活力が低下している状態


気逆…気が上へと逆流している状態


気うつ(気滞)…気の流れが悪くなっている状態


瘀血…血流が悪くなり停滞している状態


血虚…血の量や機能が低下している状態


水滞(水毒)…余分な体液が体内に溜まった状態