黄連読み方:オウレン 英語名:Coptis root

材料である根が数珠を連ねた様であり、内面が黄色いことから「黄連」という名が付けられたと言われています。
昔から胃腸に効く薬として重宝されてきました。

基本情報

別 名 川連、雅連
学 名 Coptis chinensis
原 材 料 キンポウゲ科オウレン
薬用部位 素材の根茎を用いる
採取・時期 秋頃、根茎を採取し細根を取り除いたものを乾燥させる
産 地 日本, 中国

漢方医学的情報

生薬分類 清熱薬
薬 味 苦味
薬 性 寒性(食べると寒くなる)
薬効、薬理 清熱燥湿, 清熱解毒
帰 経 肝経, 心経, 胆経, 大腸経, 胃経
配合漢方薬 抑肝散加芍薬黄連葛根黄連黄芩湯黄連湯黄連解毒湯黄連阿膠湯明朗飲加菊花女神散半夏瀉心湯竹筎温胆湯洗肝明目湯清上防風湯生姜瀉心湯蒸眼一方滋腎明目湯三黄瀉心湯柴胡清肝湯柴胡枳桔湯加五味柴陥湯荊芥連翹湯甘草瀉心湯加味四物湯加味解毒湯加味温胆湯葛根紅花湯加減涼隔散温胆湯温清飲胃苓湯

一般情報

主用成分 イソキノリンアルカノイド:ベルベリン、パマチン、コプチシン、ジャテオリジン。マグノフロリン、フェルラ酸。
主な効能 ベルベリンによる抗菌作用や血圧降下、中枢神経抑制、鎮痙、利胆作用など
病気への応用 健胃整腸薬として上半身の炎症、精神不安、胸のつかえ、下痢などに用いられる。
副作用---

オウレン

 

こちらの関連ページもどうぞ

注目度の高いページもご覧下さい

  1. 地竜
  2. 蜣蜋
  3. 䗪虫
  4. 決明子
  5. 補中益気湯
  6. 茵蔯蒿湯
  7. 逍遙散
  8. 解表
  9. 樟脳
  10. 白芨

薬味とは

生薬はその味によって五味(酸、苦、甘、辛、鹹)に分類されます。


酸味… 散らばったものを収める働きがあり、肝、胆、目、筋の機能を補います。


苦味… 軟らかいものを引き締め、熱状を鎮め、湿りを乾かす働きがあり、心、小腸の機能を補います。


甘味… 激しいものを緩め薄める働き(緩和作用)や足らないものを養い補っていく働きがあり、脾、胃をはじめ消化器系の機能を補います。


辛味… 気や血の滞りを散らし、発散させる働きがあり、肺、大腸、鼻、皮膚の機能を補います。


鹹味(カンミ、塩辛い味)… 乾きを潤し、硬いものを軟らかくし、水分の調節をする働きがあり、腎、膀胱、耳、骨髄の機能を補います。

薬性とは

生薬が身体を温めるか冷ますかなどの度合いを表したものを「薬性」と呼び、主に5つに分類されます。


…身体を強く冷やす効果がある。


…「寒」より穏やかに身体を冷やす効果がある。


…身体に熱的な影響を及ぼさない。


…身体を穏やかに温める効果がある。


…身体を強く温める効果がある。


さらに効果の高い「大寒、大熱」なども分類されます。

帰経とは

その生薬が作用する経絡、臓腑などを表したものを「帰経」と呼びます。


五蔵:心…心臓、循環機能や自律神経、「神」とも呼ばれ意識や思考なども表しています。


五蔵:肺…肺、呼吸機能や体温調節を表しています。


五蔵:脾…消化器全般の消化・吸収機能を表しています。


五蔵:肝…肝臓や目、自律神経、中枢・運動神経などを表しています。


五蔵:腎…泌尿・生殖器や内分泌系を表し、気を蓄える所とされています。


六腑:小腸…脾の一部である小腸の吸収機能などを表しています。


六腑:大腸…大腸を表し水分代謝に関係しています。


六腑:胆…胆嚢を表し肝の機能の一部を担います。


六腑:胃…胃を表し脾の初期消化を担います。


六腑:膀胱…膀胱を表し腎機能の尿を貯留を担います。


六腑:三焦…水分代謝全般を表します。


心包…五臓:心を包む膜