にきびの漢方薬処方
にきびは毛穴に油が詰まり炎症を起こす症状で、主にホルモンが活発になる思春期に多くなりますが、肝機能が低下している時や便秘がある時にも起こりやすくなります。
思春期を過ぎても頻繁に発生するニキビは体質的なものも考えられますので、漢方治療ではそういったケースを想定して処方していきます。
実証の処方
赤ら顔、のぼせ、便秘など瘀血や気逆の症状がある方は「桃核承気湯」、患部が赤い、化膿しやすいなど血が熱を持つ症状がある方は「清上防風湯」が候補になります。
虚実間証の処方
赤ら顔、赤ニキビ、のぼせなど瘀血や気逆の症状がある場合は「桂枝茯苓丸」、加えて化膿している方は「桂枝茯苓丸料加薏苡仁」。
化膿している場合で、繰り返す方は「十味敗毒湯」、患部が赤くなっている方は「排膿散及湯」、便秘がある方は「治頭瘡一方」。
皮膚が浅黒く慢性化している場合「荊芥連翹湯」、皮膚が乾燥し、腹部に圧痛やのぼせ症状がある場合は「温清飲」が候補になります。
虚証の処方
白ニキビ、冷え、むくみ、貧血、顔が青白いなど該当する方は「当帰芍薬散」、水太り気味で汗が多くムクミもある方は「防已黄耆湯」が候補になります。