アレルギー体質を改善する漢方薬処方

花粉症などのアレルギーに対応する処方もありますが、根本的な治療として、アレルギー体質の改善は漢方が最も得意とする適応の一つです。
アレルギー症状が出ていない時期から治療を開始し、症状が出ているときも併用可能なので、毎年西洋薬のみで対応されている方は体質改善にも着手してみてはいかがでしょうか。
主に虚実証で判断し漢方薬を選択します。

実証のアレルギー体質改善

この証の方は「柴胡桂枝乾姜湯」を試してみて下さい。精神的に疲れていたり不眠にも効果があります。

虚実間証のアレルギー体質改善

肩こりや月経痛、鼻先が赤いなどの症状がある場合は「桂枝茯苓丸」、不安だったりイライラしたり月経異常などがある場合は「温清飲」が候補にあがります。

虚証のアレルギー体質改善

とりあえず元気が無い、言葉や目に力が無いなどの方は「補中益気湯」から試して下さい。
それで効果が薄ければ万能薬的に使える「柴胡桂枝湯」を。
女性で冷え性、顔色が悪い方は「当帰芍薬散」、鼻血が出やすく虚弱体質の方は「小建中湯」、冷えると水鼻が出るという肩は「真武湯」、胃腸が特に弱い方は「人参湯」が候補にあがります。

体質改善にはある程度時間がかかりますが、薬が合えば思いのほか早く効果を実感できる場合もあります。
各リンク先にはそれぞれの薬が持つ副作用や注意点なども記載されていますので、長期服用される場合はそれらにも注意してお試し下さい。

 

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虚実証とは

その人が生まれながらに持っている要素を「証」として分類したのが虚実証です。


実証
体格・骨格がガッチリしていて、筋肉量も多く、胃腸が丈夫な方。


虚証
体格・骨格が弱々しく、筋肉量も少なく、胃腸虚弱な方。


虚実間証
体格・骨格、筋肉量が普通で、胃腸も問題ない方。


自分が実証だと思う方は「実証~虚実間証」、虚証だと思う場合は「虚実間証~虚証」と判断すると漢方薬の選択が広がります。

陰陽証とは

陽証
冷たい飲み物や寒冷刺激を好む方、風邪で熱が出た時、身体が熱くなる方


陰証
温かい飲み物や温暖刺激を好む方、風邪で熱が出た時に寒くなる方


病気の進行状況によっても陰陽の表現が使われ、症状が強く現われる進行期を陽、病状が落ち着いてきた時を陰として判断する場合もあります。

気血水とは

漢方では気と血と水がバランス良く体内を流れることで健康を保つと考えられています。 「気」は根本的な生命エネルギーを表し、心身の活力や免疫に影響します。
「血」は血液やその機能、それによって運ばれる栄養、ホルモンなどを表します。
「水」は血液以外の体液や体内の水分、リンパ液や消化液、尿や汗などの機能を表しています。


気虚…気の量が不足し活力が低下している状態


気逆…気が上へと逆流している状態


気うつ(気滞)…気の流れが悪くなっている状態


瘀血…血流が悪くなり停滞している状態


血虚…血の量や機能が低下している状態


水滞(水毒)…余分な体液が体内に溜まった状態