胃下垂・胃アトニーの漢方薬処方
これらの症状は胃が骨盤辺りまで垂れ下がってしまい消化力が低下する傾向にあります。
特別な病気ではなく女性の方や筋力が少ない虚証の方に多いとされています。
漢方治療ではこれらの症状を体質的な要素が強いものとして、全体的にアプローチし機能を回復・強化することを狙います。
最初の選択薬
まずは「六君子湯」が第一候補にあがります。
胃下垂などの症状は胃もたれや食欲不振を感じることが多く、血色不良の方の症状を改善します。
食欲不振を改善する
「六君子湯」で効果が薄い場合、まずは食欲不振を改善することを目標にしてみましょう。
胃の機能が回復すれば、胃は食べ物を欲するはずです。
疲労や倦怠感が強い場合は「補中益気湯」か「桂枝人参湯」を、明らかに体力が低下していると感じる方は「人参湯」が候補になります。
胃に水が溜まる
胃のあたりを軽く叩くとピチャピチャと水音がする方は以下を参考にして下さい。
お腹が張り消化不良を感じる方は「茯苓飲」か「茯苓沢瀉湯」、冷え性で頭痛やめまいなどがある方は「半夏白朮天麻湯」が候補になります。
その他
お腹や手足が冷える、胃痛がある方は「真武湯」か「大建中湯」、疲労感や下半身の脱力感、尿量減少、口が渇くなどの症状がある場合は「苓姜朮甘湯」が候補になります。